前回のブログで爪の線の状態について挙げていきました。加齢によるものや、様々な影響を及ぼすものまであるのが分かって頂けたかと思います。
今回は、爪の状態の『形』と『色』いうものに触れていきます。爪の形の変化や色は、重篤な疾患に繋がる可能性が高いので、しっかりと学んでいきましょう!!
爪の形の変化による 病気との関係
爪の形にも様々な形がありますが、今回は特に注意するべき形について挙げていきます。
匙状爪(スプーンネイル):鉄欠乏性貧血、甲状腺異常など
爪の中央が匙(スプーン)のようにくぼんだ状態を匙状爪(スプーンネイル)と言います。
先天性の疾患や、貧血などの血液疾患以外でなるだけではなく、指先に過度の力が加わる仕事の方でも匙状爪は起こることはあります。
時計皿爪(ヒポクラテス爪):先天性心疾患、うっ血性心不全、肺がんなどの心肺疾患
指の先端を丸く包み込むように曲がった状態の爪を時計皿爪といいます。この状態から更に進行して指先の組織が肥大してしまい、太鼓のバチのような状態になり、バチ状指と呼ばれます。
比較的短期間でバチ状指が進行した場合は、全身性疾患の危険性が(特に肺がん)あります。
爪の色による健康状態
本来はピンク色でつやがあるのが特徴ですが、色の変化によって様々な疾患が疑われますのでしっかりと確認していきましょう。
1.赤っぽい爪
赤すぎる赤
赤血球の増える疾患が考えられているのと同時に、肥えた人に多いです。脳溢血や心臓疾患にも注意が必要になって来ます。
紫色が入った暗ピンク
静脈の血液循環に何らかの障害を残していることが考えられます。
爪床に点状の出血点がある
心臓内膜炎などの場合多くみられます。
2.白っぽい爪
白っぽい爪
一般的には貧血が考えられますが、腎臓病の場合にも多くみられます。
白色の斑点がある
過労による神経衰弱の可能性が高いです。
白濁した爪
これは、最も注意を要する爪なのでしっかりと覚えましょう!!
慢性肝炎、肝硬変、肝臓がん(原発性)、腎臓病などの病気では、白濁した爪が見られることが多いです。
爪床の色が悪く、白っぽく見える
低タンパク血症・極度の貧血・肝硬変などの場合に多くみられます。
3.黒っぽい爪
爪床に黒褐色の斑点がある
悪性の強い黒色腫(メラノーマ)が心配されます。
10本の指、全てが黒くなる
色素を作るホルモンが増加したことが考えられます。
・病気としてアジソン病や副腎皮質の病気など考えられます。
・血液の中の鉄分が多くなるのが心配されます。
1本だけ黒くなる
何か身体に異変が起こったことが考えられてます。多くの場合は精密検査が必要になります。
爪の下にホクロ
爪の下にホクロが出来て、爪が伸びると共にそのホクロが線となって変化する場合は、精密検査が必要となるケースが多いです。
4.黄色っぽい爪
胆汁分泌障害が考えられます。爪が黄色くなるのは爪の下の指先がむくんで血液の流れが悪くなっていることが考えられますので、心臓病や肺の病気などが心配されます。
心臓・肺の病歴を持っている人の爪はバチ状になることが多いです。
爪が黄色付き、肉厚になって、伸長が著しく低下する状態(黄色爪)にもなります。
5.青っぽい爪
非常にまれな爪の状態ですが、心臓と肝臓の障害が心配されます。
血液循環不良と血液量の乏しいなどの理由が考えられます。
まとめ
爪の線の状態、形と色の違いという事で挙げていきました。
『爪は内臓の鏡』『健康のバロメータ』
というように、爪と体は密接な関係であるといえます。
その為に、爪の変化によって全身疾患などをみつけることが出来る可能性があります。
爪で気になる点があった場合は、信頼できる専門医などに相談してみるのもいいでしょう。